5. 要件定義
システム開発において、要件定義はプロジェクトの成否を決めるとても重要な作業だと言われています。要件定義で整理した情報はその後の設計/開発工程の重要なインプットとなるため、その情報が不完全な場合や誤っている場合には、設計・開発作業に後戻りが発生してしまいます。それが後ろのタイミングであればあるほど、その変更作業にかかる時間とコストは甚大なものとなります。
そしてこの要件定義にはさまざまな立場の方が関わっています。基本構想で要件定義の前提となる今後のあるべき方向性を決める「マネジメント層」、現場でシステムを利用し実際の業務を行う「ユーザ部門」、要件定義を含むプロジェクト全体の進捗管理・課題管理を行う「プロジェクトマネージャ(PM)」もしくはそれを支援するプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)、そしてユーザ部門から詳細な要件を抽出・整理し、課題を改善しながら要件を取りまとめる「要件定義チーム」、それぞれの立場の人々が要件定義の一端を担っています。
本稿は開発プロセスの最初の工程である要件定義について、上記のうち特に実際にユーザ部門にヒアリング等を行いながら要件をとりまとめる「要件定義チーム」の立場からみたポイントをまとめてみたいと思います。
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